薬物療法を選択した理由
下垂体は1cm程度の小さな脳組織です。私は5mm程度の腫瘍でしたが、視野障害がないことや術後の合併症等のデメリットを踏まえ、プロラクチン産生下垂体線種の第一選択肢と言われている薬物療法を選択しました。
また、薬物療法は週に一度の服用で済むこともあり、身体的・経済的な負担も手術より軽く済むことも選択する上で大事なポイントでした。
くすりについて
カバサール錠0.25mg (カベルゴリン錠)
週に1度、高プロラクチン治療薬であるカバサール錠0.25mgの服用を開始しました。(2016.12)
まずは1錠からスタートし、症状や数値に合わせて一度に服用する量をMAX4錠まで増やすことができるようです。もしこの薬が合わない場合は別の薬を検討します、と説明を受けました。
現在は3錠服用しています。(2022.9現在)
また、吐き気や頭痛などがあることから仕事の休前日の寝る直前に飲むようにと合わせて説明を受けたので、毎週金曜日に服用することにしています。
くすりの副作用
くすりの副作用として以下の症状があります。
この薬を使ったあと気をつけていただくこと（副作用）
主な副作用として、吐き気、頭痛などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
- 現実には存在しないものが見えたり音が聞こえたりする、根拠のない主観的思い込み、気を失う[幻覚、妄想、失神、せん妄、錯乱]
- 発熱、から咳、呼吸困難[間質性肺炎]
- 胸が痛い、むくみ、呼吸困難[胸膜炎、胸水、胸膜線維症、肺線維症、心膜炎、心嚢液貯留]
- 呼吸困難や息切れ、むくみ、動悸[心臓弁膜症]
- 背部痛、足のむくみ、尿量減少[後腹膜線維症]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
実際の副作用
はじめて服用した翌日の副作用はとてもきつかったです。
①頭痛
一番酷かったのは頭痛でした。とにかく痛い。何しても痛い。ロキソニンを飲んでも良いのか分からず、とりあえず横になっていました。
②吐き気
こちらも酷く、実際に戻すことも何度かありました。
はじめて服用したときはトイレとベッドを何往復もしましたが、ここまで酷くなるかは人によって様々のようで、私は副作用が酷いタイプらしいです。
③めまい
めまいは渦の中にどんどん引きずり込まれていくような、そんなめまいでした。
◇ 5年経過後の今は・・・
3つの副作用はかなりの頻度で出現し、症状は初期の頃と比べるとかなり軽くなりましたがしばしば起きます。
カバサールの服用錠数や症状等によっても個人差がかなりあります。元々体力がなく、虚弱体質なのも影響していたと思われ、主治医からは体力をつけましょうとよく言われました。
副作用の対策
カバサールを週に1度、現在1回につき3錠を服用し約6年を迎えようとしています。
毎回守っている副作用対策をご紹介します。
①寝る直前に服用する
私はベッドの上で本当に寝る直前に服用しています。
カバサール服用後に少しでも動くと吐き気が起きるため、お手洗い等は全て済ませ寝るだけの状態にしておきます。
頭痛が起きることにも備えて、ベッドの近くにロキソニンも常備しています。
②身体を疲れさせない
疲労が溜まった状態で服用すると翌日の副作用が重く出ます。
普段通りの仕事や家事等は大丈夫ですが、多忙時は要注意です。
③翌日は予定を入れない or なるべく動かない
これは服用初期～副作用が重く出ていた3年くらいは意識していました。
たとえ予定を入れて外出しても数時間で吐き気や頭痛が酷くなり、途中でダウンすることがほとんどでした。
リズムをつかむまではゆったりと過ごすことが大切だと思います。
④服用日+2日程度は禁酒
服用日は当たり前ですが、とにかくお酒は気を付けた方が良いです。
服用翌日に1杯ビールを飲んだ途端、頭痛と吐き気で大変な思いをしました。
生理と重なると要注意
疲労時と同じ感覚です。 生理中に服用すると翌日の副作用が重く出ます。
5年経って副作用も全体的に軽くなりましたが、生理中は以前と変わらず身体がきついです。 そのため数値が落ち着いてきたことから、主治医と相談の上、生理のタイミングと服用が重なった場合は服用を1回スキップしています。(推奨はしていませんが、同じようにツライ方は主治医に相談してみてくださいね。)
まとめ
予想以上に長期にわたり副作用が出現していますが、副作用とうまく付き合いながら生活することができるようになってきました。
副作用は個人差がありますので、すこしでも副作用がある場合は必ず主治医に相談の上、解決策をもらってくださいね。
副作用で仕事に影響が出たときの調整についてもまた綴っていきたいと思います。
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